キッチンで水漏れする原因と修理法を解説

キッチンで水漏れした場合、対処するにあたって「原因（なぜ水漏れしたのか）」と「水漏れ箇所（どこから水漏れしているのか）」を明確にする必要があります。

そのためには、キッチンで水漏れする典型的な原因パターンや、水漏れしやすいと言われている箇所などを把握することが不可欠です。

そこでこの記事では、キッチンを始めとする様々な水漏れ修理のプロが「キッチンの水漏れ」について、原因や対処法などを含め初心者にもわかりやすく解説します。

キッチンで水漏れする原因

キッチンの水漏れが起きる原因は、以下のことが想定されます。

• パッキンの劣化
• 排水ホースの破損
• 排水管の詰まり
• 蛇口や給水管の接続部分の緩み

上記の原因について解説します。

パッキンの劣化

キッチンの水漏れで最も考えられる原因が「パッキンの劣化」です。パッキンとは、水が通る配管を接続する部分に密閉度を高める目的で使用されるゴムまたはプラスチック製の部品のことで、一般的な製品寿命は10年と言われています。

経年劣化によって、パッキンが割れたり、歪んだりして変形してしまうことで水漏れします。シンク下にある排水管や蛇口の接続部などから水漏れする場合は、高い確率でパッキンが原因のため「パッキン交換」の対処が必要でしょう。

排水ホースの破損

「排水ホースの破損」もキッチンの水漏れでよくある原因です。シンク下にある排水ホースの多くは塩化ビニールやプラスチック製のため、衝撃や熱といったことによって破損することがあります。

排水ホースの内側は熱や油、さらには固形物によって破損が起こりやすいほか、排水ホースの外側は清掃や食器類の出し入れがきっかけて破損する可能性が高く「部品交換」の対処が必要です。

排水管の詰まり

キッチンの水漏れでよくある原因として「排水管の詰まり」もあります。例えば、食材カスや油、さらにはキッチンペーパー等が排水管内で詰まり、配管接合部や排水口から水漏れするケースが典型です。

とくにキッチンでは排水管の詰まりが起こりやすいとされています。市販の排水管洗浄剤などで解決できない場合は、水漏れ修理業者による高圧洗浄機等を使った「詰まり除去」の対処が必要です。

蛇口や給水管の接続部分の緩み

「蛇口や給水管の接続部分の緩み」も原因として考えられます。緩みの要因としては、適切なパッキンが設置されていないことや、パッキンの劣化、そして配管同士の接合部をしっかり締めていないといったことが挙げられます。

この場合、緩みの要因を特定することが不可欠です。単純な緩みであれば自分で修理できますが、緩みの要因によっては「排水金具交換」などの対処が必要になるかもしれません。

キッチンの水漏れに対する応急処置法

キッチンで水漏れした場合、応急処置として以下の対応を心がけてください。

• 止水栓や元栓を閉める
• 養生する

それぞれ解説します。

止水栓や元栓を閉める

「止水栓や元栓を閉める」は、水漏れを一時的に止めるために最も有効な応急処置です。いずれも給水を止める方法ですが、止水栓はキッチンだけの水を止めるのに対し、元栓は家屋全体の水が止まる違いがあるため、まずは止水栓を閉めるのがおすすめです。

止水栓は、多くの場合においてシンク下にあり、蛇口につながっている給水管の一部分として付いています。（ハンドル式またはマイナスドライバーで開閉するビス式がある）

元栓は、一戸建ての場合は屋外の「量水器（メーターボックス）」内、マンションなどの集合住宅では玄関外付近のメーターボックス内に設置されており、レバーハンドルで開閉を調整します。

養生する

キッチンで水漏れが起きた場合「養生する」ことも応急処置のひとつです。これは水漏れ被害を最小限に抑えることを目的にしており、シンク下の腐食やカビの発生、さらには下層階への漏水を防ぐためにも欠かせない処置になります。

水漏れしている箇所にバケツやタオル等を置く、水漏れ防止テープ（ビニールテープ等を含む）を巻き付けるといった方法があります。

キッチンにおいてカビや腐食が発生することを防ぐためにも、水気を拭き取ることも忘れないでください。

【水漏れ箇所別】キッチンで水漏れした時の対処法

キッチンで水漏れする箇所ごとに対処法を見てみましょう。自分で直せる場合と、プロに依頼した方がいいケースがありますので、対処の参考にしてください。

• シンク下の排水管まわり
• 蛇口

• 給排水管
• 食洗機

上記の箇所別に解説します。

シンク下の排水管まわり

「シンク下の排水管まわり」で水漏れが起きた場合、修理に向けて「パッキン交換」や「排水金具交換」といった対処が必要です。

シンク下で水漏れしやすい具体的な箇所として、排水トラップ、排水ホース、排水管、そしてシンク台と排水ホースの接合部などが挙げられ、これらはパッキンが使用されていることと、緩みが生じやすいという2点で共通しています。

シンク下で水漏れしている場合は、パッキンの劣化や緩みを第一に疑いましょう。自分で修理することも可能ですが、確実性や復旧スピードを優先するなら水漏れ修理業者に依頼することをおすすめします。

蛇口

「蛇口」で水漏れする場合は「パッキン交換」や「部品交換」などの対処が必要です。例えば、蛇口の根元からにじみ出るように水漏れしたり、吐水口からぽたぽた水漏れしたりする場合は「パッキン交換」や「シールテープの交換」になるでしょう。

一方、シングルレバー混合水栓の蛇口で水漏れする時は、バルブカートリッジ一式を交換しなければならないため、プロの手が必要です。

給排水管

「給排水管」で水漏れする場合は「パッキン交換」や「部品交換」といった対処が必要です。シンクの排水口から下水管につながる管は、各配管接合部にパッキンが使われているため、パッキンの劣化によって水漏れしやすい箇所と言えます。

また、給排水管を固定するためのホースクランプやテープ、さらにはホース本体を交換しなければいけないケースもあり、水漏れの原因によってはプロによる作業が必要です。

食洗機や給湯器

「食洗機や給湯器」で水漏れする際は「パッキン交換」や「部品交換」そして「詰まり除去」などの対処が必要になります。

食洗機は食材カス等による詰まりによって水漏れすることが多く、給湯器は配管のパッキンが劣化することが主な要因ですので、これらに合わせた対処が求められます。

一方、食洗機や給湯器は様々な部品の集合体であることから、自分で修理することは実質的には不可能ですので、プロに依頼しましょう。

キッチンの水漏れ修理にかかる費用相場

キッチンの水漏れ修理にかかる費用相場は、水漏れ箇所や作業内容によって異なります。目安として以下を参考にしてください。

• 軽微な調整作業（緩み解消など）：5,000円～10,000円
• パッキン交換：5,000円～10,000円
• 水栓まわり部品交換：5,000円～10,000円

• 排水ホースや排水トラップ交換：10,000円～20,000円
• 蛇口交換（単水栓交換）：10,000円～20,000円
• 混合水栓交換：15,000円～20,000円
• 詰まり除去：5,000円～50,000円

水漏れ修理業者の料金設定は、基本料金（点検等）、作業費、そして部品代の3要素が組み合わされて算出されます。

作業費と材料費は必須の経費であるため、安く抑えることは難しいでしょう。一方、基本料金は業者によって大きく変わります。

例えば、基本料金に出張費や人件費を含めるか否かや、遠方出張料などの名目で基本料金が高くなるかもしれません。

従って、業者選びの際は、基本料金が安い、または基本料金の基準や内訳が明確な業者を利用することがおすすめです。

水漏れ修理業者を選ぶ際のコツ

キッチンをはじめとする水漏れ修理は、自分で修理するよりも、業者に依頼した方が確実かつ迅速に解決します。

一方で、数ある水漏れ修理業者のなかから、信頼できる業者を選ぶことは難しいと感じるかもしれません。

そんな時は、以下3つのコツを参考にしてください。

• 実績が多い地元の業者に依頼する
• 複数の業者から相見積もりをとる
• 水道指定業者に依頼する

それぞれ解説します。

実績が多い地元の業者に依頼する

水漏れ修理業者を利用する際は「実績が多い地元の業者に依頼する」のがコツです。業者のウェブサイトで実績数や事例紹介を見たり、地域密着型かどうかを確認したりするとよいでしょう。

地元の業者を利用することは、迅速な修理や出張費の節約、さらには口コミ評判の情報を得やすいといった利点もあります。

複数の業者から相見積もりをとる

「複数の業者から相見積もりをとる」こともコツです。水漏れ修理は、業者によって価格が異なるため、同じ修理作業であっても支払う金額が変わる可能性があります。

同じ作業内容であれば、できるだけ安い業者を利用すべきです。そのためには、複数の業者から見積もりをとる「相見積もり」が有効と言えます。

なお、インターネット上にある「一括見積もりサイト」や「水漏れ修理業者のおすすめサイト」などはおすすめできません。

理由は、サイトと提携している業者のみによる見積もりになるため、正確性を欠き、公平さに劣る可能性があるためです。

水道指定業者に依頼する

水漏れ修理業者を選ぶ際には「水道指定業者に依頼する」こともコツです。水道指定業者とは、各自治体から水道法施行令に沿った施行ができる業者であると認定された業者のことで、信頼度の目安にもなります。

必須条件ではありませんが、自治体から認められている業者であることに違いはなく、参考になるポイントです。

まとめ

キッチンで水漏れする原因は、パッキンの劣化や排水ホースの破損、さらには排水管の詰まりなどが挙げられます。

自分で修理できるケースもありますが、迅速な修理や確実性などを考慮すると、水漏れ修理業者に依頼するのが望ましいでしょう。

キッチンで水漏れが起きたら「水漏れの原因」と「水漏れ箇所」を特定し、応急処置を講じたうえで、速やかに業者に修理を依頼してください。

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