「キッチンの床で水漏れしてしまったけど対処法がわからない」や「キッチン床の水漏れは自分で直せるの?」といったことで困っている人は多いのではないでしょうか。
キッチンは一般家庭において水漏れしやすい箇所のひとつで、床まで浸水しやすく、最悪の場合は下層階への漏水や、家屋の損傷に繋がる可能性があるため、対処法を知っておくことは大切です。
そこでこの記事では、水漏れ修理のプロが「キッチン床の水漏れ」について、対処法や原因を初心者にもわかりやすく解説します。
目次
キッチン床の水漏れに対処する場合の流れ
キッチンの床で水漏れした場合、その対処は以下の流れを辿ります。いかなるケースにおいても、以下の流れが原則ですのでしっかり覚えておきましょう。
- 止水
- 水漏れ箇所と原因を特定する
- 応急処置
- 修理を依頼する
上記について解説します。
止水
キッチン床で水漏れした際に最初に取るべき対処は「止水」です。具体的には、蛇口を締めるほか、止水栓または元栓を閉めることが該当します。
何よりも先に止水すべき理由は、水漏れ被害を拡大させないためです。一時的に水の供給を止めることで、さらなる水漏れ被害を防ぎつつ、原因を特定しやすい状況を作るのにも役立ちます。
水漏れ箇所と原因を特定する
次に「水漏れ箇所と原因を特定する」ことが大切です。水漏れが「どこから」そして「なぜ」起きているのかを把握する必要があります。
これにより、具体的な対処法が明確になるほか、自分で修理できるのかや、業者に依頼した際の修理費用や復旧までの時間なども把握できるようになるでしょう。
応急処置
「応急処置」も大切な流れのひとつです。具体的な内容としては、水気を拭き取ることや、水漏れ箇所にテープを貼る(巻く)、さらにはバケツを置くといったことが含まれます。
応急処置はあくまでも復旧までの一時的な対処に過ぎません。しかし、水漏れ被害の拡大を防ぐことや、修理が終わるまでキッチンを継続的に使用するのに有用です。
修理を依頼する
流れの最後は「修理を依頼する」ことです。キッチンの床まで浸水するような水漏れは、自分で直すことは難しいかもしれません。
水漏れ箇所や根本的な原因を特定できない場合や、修理方法がわからないといった場合は、水漏れ修理業者に依頼しましょう。
キッチンの床に水漏れする時のパターン
キッチンの床に水漏れするパターンは以下2つがあります。これらを理解しておくことで、水漏れ箇所や原因の特定がしやすくなり、修理に向けた一連の対処も円滑に進むようになります。
- 床上の浸水
- 床下から染み出る
それぞれ解説します。
床上の浸水
ひとつ目が「床上の浸水」です。これは床の上に浸水するパターンで、主な原因としては「排水管」や「排水トラップ」などから水漏れし、それが床まで広がったということが考えられます。
床上の浸水であれば、水気を拭き取ったり、乾燥させたりしやすいため、比較的対処しやすいでしょう。
床下から染み出る
もうひとつが「床下から染み出る」パターンです。これは床下にある配管の接合部などで水漏れが起こり、それが床へ伝わってしまうケースで、容易に視認できないことが特徴です。
水漏れ箇所を特定しにくく、応急処置が難しいため、自分では直せないでしょう。水漏れ修理業者に修理を依頼すべきパターンです。
キッチンの床まで水漏れする時の原因
キッチンの床にまで水漏れする場合、以下のようなことが原因として考えられます。これらの原因をあらかじめ理解しておくことで、原因の特定や対処がスムーズになります。
- パッキンの劣化や損傷
- 排水ホースの劣化や損傷
- 排水管接合部のズレや緩み
- 詰まり
上記の原因について解説します。
パッキンの劣化や損傷
最も考えられる原因が「パッキンの劣化や損傷」です。具体的には、キッチンシンクと排水管または排水ホースの接合部、排水トラップの接合部、そして床下にある下水管の接合部などに使われているパッキンが痛んでいることが該当します。
パッキンは各部品の「接合部」を密着させるために使われますが、その製品寿命は10年とされているため、使用頻度や用途を問わず経年劣化します。
排水管などの接合部から水漏れしている場合は、高い確率でパッキンが原因です。パッキン交換の対処が必要になります。
排水ホースの劣化や損傷
「排水ホースの劣化や損傷」も考えられる原因のひとつです。これはキッチンシンク下部と下水用配管を繋いでいる排水ホース(蛇腹ホース)のことを指しています。
排水ホースの材質は塩化ビニールやポリエチレンなどが主流ですが、内部を通過する熱湯や固形物、さらには外部からの物理的な衝撃で痛む可能性があります。
とくに、ひび割れや欠けなどが生じると、その部分から水漏れし、気がついた時には床まで水漏れしてしまうかもしれないため、交換の対処が必要です。
排水管接合部のズレや緩み
水漏れする原因として「排水管接合部のズレや緩み」もあります。これは、キッチンシンクから床下の下水管まで繋がっているパイプのつなぎ目でズレや緩みが生じていることです。
リフォーム工事や、DIYなどがきっかけで、本来であれば締まっている箇所がしっかり締まっていないと水漏れする可能性があります。
単純な緩みが原因であれば自分でも直せるでしょう。一方、配管やパッキンのサイズ違いなどが原因だと、業者に依頼した方が無難です。
詰まり
「詰まり」も原因として考えられます。例えば、床下の下水用配管内に固形物などが詰まっていると、排水が逆流して水漏れするケースがあります。
配管内部で詰まりが起きると、排水が逆流する際の圧力変化によって、配管が抜けたり、ズレたりするかもしれません。
キッチンでは、油や食材カス、さらにはペーパータオル等が配管へ流れ込む可能性が高く、知らぬ間に詰まっていたということもよくあります。
キッチンの床で水漏れした時の応急処置法
キッチンの床で水漏れが起きた場合、取るべき応急処置として以下のことを知っておきましょう。
- 止水栓または元栓を閉める
- 養生する
- 水気を取り除く
それぞれ解説します。
止水栓または元栓を閉める
応急処置で優先すべきことが「止水栓または元栓を閉める」です。止水栓または元栓を閉めることで、一時的に水の供給が止まり、さらなる水漏れの発生を防げます。
止水栓は、キッチンの蛇口に繋がっている配管の途中にあるハンドル式またはマイナスドライバーで開閉するビス式の開閉弁で、元栓は量水器(水道メーター)付近にあるレバーハンドルです。
養生する
「養生する」ことも応急処置に含まれます。例えば、バケツやタオルを置くこと、水漏れ箇所にテープを巻き付けることなどです。
とくに、水漏れの原因がわからない場合は、さらに被害が広がるかもしれません。床に水が広がらないようにする以外にも、家財道具や下層階へ浸水を防ぐ意味でも大切です。
水気を取り除く
応急処置として「水気を取り除く」ことも挙げられます。とくに、床材が木を使った家屋の場合、水気によって木が腐食するかもしれません。
また、水気が残っているとカビが発生する可能性があります。水漏れが起きた場合は、乾いたタオルや扇風機などを使って乾燥させ、可能な限り水気を取り除くことが求められます。
キッチンの床に水漏れした時の対処法
キッチンの床にまで広がるような水漏れが起きたら、原因に合わせて以下のような対処法が必要になります。
以下は、自分で対処できるものもありますが、迅速かつ確実に対処して解決するためには、プロに依頼すべきことです。
- パッキン交換
- 排水ホースまたは排水管の交換
- 詰まり除去
上記の対処法について解説します。
パッキン交換
「パッキン交換」は水漏れ修理の定番と言える作業です。キッチンにおいては、排水ホースや排水トラップなどの各接合部にあるパッキンを新品に交換することが該当します。
パッキン交換そのものは難しくありません。一方、適切なパッキンのサイズや種類を特定することが難しいため、軽作業とはいえ、プロに任せる方が望ましいでしょう。
排水ホースまたは排水管の交換
キッチン床の水漏れ修理では「排水ホースまたは排水管の交換」が必要になることもあります。
排水ホースや排水管そのものを交換すると同時に、これらを接合する部分のパッキンも交換することが一般的です。
自分で直すことも可能ですが、適切な部品を手配する必要があるため、プロに依頼すべき作業と言えるでしょう。
詰まり除去
「詰まり除去」も対処法のひとつです。具体的には、排水管内部の詰まりを解消するための薬剤やトーラー、そして高圧洗浄機を使った作業があります。
軽度の詰まりであれば、市販されているパイプフィニッシュなどで解消される可能性がありますが、床に浸水を招くほどの重度の詰まりは自分では直せないでしょう。
排水管内部の詰まりは根本的に除去しなければなりません。詰まりが原因として特定できるのであれば、自分で直そうとするよりも、業者に依頼することをおすすめします。
キッチンの床に水漏れした時の修理代金の相場
キッチンの床に水漏れするようなケースにおける、修理代金の相場は以下が目安になります。
- 軽微な調整作業(緩み解消など):5,000円~10,000円
- パッキン交換:5,000円~10,000円
- 排水ホースや排水トラップ交換:10,000円~20,000円
- 詰まり除去:5,000円~50,000円
水漏れ修理の料金体系は、基本料金(点検等)、作業費、そして部品代で構成されています。
なかでも、基本料金と作業費は業者によって大きく変わるため、内訳や詳細を提示してもらったうえで、比較および検討しましょう。
キッチン床の水漏れ修理で気を付けるべきポイント
キッチンの床で水漏れした場合、修理にあたり以下のポイントを理解しておくことをおすすめします。
- 賃貸住宅は管理会社や大家さんに相談する
- 床の張り替えを余儀なくされることがある
- 保険内容を確認する
上記のポイントについて解説します。
賃貸住宅は管理会社や大家さんに相談する
「賃貸住宅は管理会社や大家さんに相談する」ことが原則です。アパートやマンションといった賃貸住宅では、借主に過失がない水漏れであれば、大家さんが修理費用を負担するのが通例になっています。
水漏れしたからといって修理を自己判断するのではなく、まずは管理会社や大家さんに相談し、しかるべき対応について指示を仰ぐようにしてください。
床の張り替えを余儀なくされることがある
注意すべきこととして「床の張り替えを余儀なくされることがある」も挙げられます。水漏れ発見に遅れてしまったり、視認できない床下での水漏れであったりする場合は、腐食やカビ、さらにはシロアリ被害の発生も想定し、床の張り替え工事が必要になるかもしれません。
とりわけ、築年数が古い家屋や木造住宅などは、水漏れによって床だけでなく、家屋全体に被害が及ぶ可能性があるため注意しましょう。
保険内容を確認する
「保険内容を確認する」ことも大切なポイントです。加入している保険内容によっては、水漏れ修理や床の張り替え工事にかかった費用がカバーされる可能性があります。
具体的には、特約も含めて火災保険の内容をよく確認しましょう。火災保険には、水漏れを基本補償に含んでいるものがあります。
まとめ
キッチンの床で水漏れした場合は、床上または床下で対処が変わります。また、どこで水漏れが起きているか、そしてなぜ水漏れしているのかを特定することが重要です。
水漏れ箇所や原因を特定できない、あるいは特定するのが難しい場合は、速やかに地元の水漏れ修理業者に相談することをおすすめします。
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