キッチンの排水溝が詰まるとシンクに水が溜まり、皿洗いやシンクの片づけが一気に面倒になると思います。また、キッチン排水溝の詰まりをそのまま放置すると、悪臭や害虫発生のリスクも高まるため、早めの対策が不可欠です。

この記事では、排水溝の流れが悪くなる主な原因と、自宅でできる掃除方法からプロに依頼するメリットまでを徹底解説。キッチン排水溝が詰まる原因を正しく把握し、適切な対処を行うことでスムーズな排水環境を取り戻しましょう。

キッチン排水溝（排水口）の流れが悪くなる3つの原因

キッチンで排水溝の水がスムーズに流れなくなる代表的な原因として、「ゴミ受けの汚れ」、「排水トラップや管内への油・食べカスの詰まり」、そして「排水管・排水桝の設備トラブル」の3つが考えられます。各原因ごとに適切な対処法を選ぶことで、キッチン排水溝（排水口）の水の流れを効率よく改善できます。

①キッチン排水溝（排水口）のゴミ受けに汚れが溜まっている

キッチンのシンク底のゴミ受けは野菜くずや食器カス、髪の毛などが溜まるフィルター。ここに付着した油分や食べカスが固まると、ゴミ受けの穴がふさがれ、排水全体の流れを阻害します。特に油汚れは水だけでは落ちにくく、ぬるま湯に浸したあとブラシでこすり取ると効果的です。使用後はスポンジで水洗いし、月に一度は塩素系漂白剤や重曹で除菌してぬめりを防ぎましょう。

②排水トラップや排水管に食べカスや油が詰まっている

ゴミ受けをすり抜けた小さな食べカスや油分は、排水トラップ（Pトラップ）内にたまりやすく、固まるとキッチン排水溝（排水口）に水が通りにくくなります。

以下で3つの原因と対策を解説していますので、チェックしてみてください。

排水トラップや排水管が詰まる原因①：油汚れ

調理で使った油や揚げ物の余分な油分は、シンクに流れると冷えて固まりやすく、管内にこびりつきます。特に揚げ物後に油をそのまま流すと、時間と共に粘着性の高い塊となり、排水管を徐々に狭めてしまいます。対策としては、定期的に重曹を振りかけて酢水を注ぐなど、中和・分解させる掃除が有効です。

排水トラップや排水管が詰まる原因②：生ゴミ

野菜くずや果物の皮、魚の骨などの生ゴミは固形物として管内にとどまり、油汚れやぬめりと絡んで大きな塊を形成します。さらに放置すると雑菌が繁殖し、悪臭や害虫の原因にもなるため、生ゴミネットなどでしっかり回収し、排水に流さない習慣をつけることが大切です。

排水トラップや排水管が詰まる原因③：固形物・異物

ゴミ受けを通過した細かな固形物や、調味料容器のキャップ、髪の毛などの異物も排水管内で引っかかりやすい要因です。特に細長いものは管内に留まりやすく、そこに他の汚れを集めて頑固な詰まりを引き起こします。また、調理時に破損した器具の破片なども流さないよう注意しましょう。

③排水管や排水桝に問題が発生している

長年使い続けた排水管や排水桝（マンホール）は、ひび割れやズレが生じると外部から土砂や砂利が侵入し、管内を狭めて水の流れを阻害します。特に築年数が経過した住宅や地盤沈下が起きやすい地域では、接続部の歪みで異物が入り込むケースが多く、底に沈殿した汚泥が通水路をふさぐこともあります。

こうした設備トラブルは自力では対処が難しいため、専門業者による高圧洗浄や配管修理を検討しましょう。

キッチン排水溝（排水口）の流れが悪いときの対処法8選

キッチン排水溝の詰まりは、放置するとさらに悪化しやすくなり、日常生活や台所作業のストレスにもつながります。

ここでは、自宅にある道具や手軽に手に入るアイテムを使って、段階的に詰まりを解消する方法を解説していきます。まずは軽度の詰まりから試し、どうしても改善しないときはプロに依頼すると良いでしょう。

①キッチン排水溝（排水口）を塩素系漂白剤で掃除する

最初にご紹介するのは、キッチン排水溝（排水口）を塩素系漂白剤で掃除する方法です。

• 用意するもの：塩素系漂白剤、ゴム手袋、マスク、歯ブラシまたは小さなブラシ
• ステップ1：シンクのゴミ受けを取り外し、溜まったカスを捨てる
• ステップ2：排水口に漂白剤を目安量（キャップ1杯程度）流し入れ、3～5分間放置
• ステップ3：漂白剤が行き渡ったら流水でしっかり洗い流し、歯ブラシでこびりつき汚れをかき出す
• ステップ4：中性洗剤で再度すすぎ、残留した薬剤を完全に除去
• 注意：漂白剤の飛沫がまわりに飛ぶと金属やゴム部品を傷めるので、必ず換気と保護具着用を。

②キッチン排水溝（排水口）を重曹＋クエン酸で掃除する

続けてご紹介するのは、キッチン排水溝（排水口）を重曹＋クエン酸で掃除する方法です。

• 用意するもの：重曹、クエン酸または酢、熱めのお湯（60～70℃）、計量スプーン
• ステップ1：排水口のゴミ受けを外し、水分を拭き取る
• ステップ2：重曹大さじ3～4杯を排水口に振りかける
• ステップ3：クエン酸または酢を重曹の上から200mlほど注ぎ、泡立ちを待つ（5～10分）
• ステップ4：発泡が落ち着いたら、熱めのお湯を勢いよく流し込んで汚れを押し流す
• ポイント・注意点：泡が勢いよく上がると管内の油汚れが浮きやすくなり、水圧で排出されやすくなります。

③パイプクリーナーを使ってキッチン排水溝や排水管の汚れを流す

続けてご紹介するのは、パイプクリーナーを使ってキッチン排水溝や排水管の汚れを流す方法です。

• 用意するもの：市販の液体またはジェルタイプのパイプクリーナー、手袋、ゴーグル
• ステップ1：ラベルの指示に従い、必要量を排水口へ注入
• ステップ2：放置時間（通常15～30分）をしっかり守り、その間に他の排水口は使わない
• ステップ3：大量の水でゆっくりと流し、残留した汚れを一気に洗い流す
• ポイント・注意点・注意点：強力な薬剤なので、金属や接合部の劣化には注意し、使用後は中性洗剤で管口を中和しておくと安心です。

④古いタオル＋お湯で排水溝の詰まりを解消する

続けてご紹介するのは、古いタオルとお湯を使って排水溝の詰まりを解消する方法です。

• 用意するもの：使い古しのタオル、お湯（60～70℃）、耐熱ポット
• ステップ1：タオルを排水口にぴったり押し込み、栓のようにふさぐ
• ステップ2：耐熱ポットのお湯をタオルの隙間から勢いよく注ぎ込む
• ステップ3：お湯の圧力で管内の油汚れやヘドロを浮かせたら、タオルを引き抜いて一気に水を流す
• ポイント・注意点：タオルが管内に詰まらないよう、口が大きいものを使い、引き抜くときはゆっくりと。

⑤ラバーカップ（スッポン）で詰まりをかき出す

続けてご紹介するのは、ラバーカップ（スッポン）で詰まりをかき出す方法です。

• 用意するもの：ラバーカップ、バケツ（シンクに置く場合）、水少量
• ステップ1：ゴミ受けを外し、排水口に水を深さ3～5cm程度ためる
• ステップ2：ラバーカップを排水口に密着させ、ゆっくりと押し引き10回程度行う
• ステップ3：水を流して通水を確認し、まだ詰まりが残る場合は同様に繰り返す
• ポイント・注意点：勢いよく操作するとシンク内が水浸しになるので、少量の水をためてから行いましょう。

⑥ワイヤ―ブラシで排水管内をこすり洗い

続けてご紹介するのは、ワイヤ―ブラシで排水管内をこすり洗いする方法です。

• 用意するもの：ワイヤーブラシ（長さ約50cm以上）、バケツ、軍手
• ステップ1：ゴミ受けを外し、管入口を覗いて大きな異物がないか確認
• ステップ2：ワイヤーブラシをゆっくり挿入し、管内を前後に回転させながらこすり付着汚れを落とす
• ステップ3：ブラシを引き抜きつつ、同時に流水を流して汚れを押し出す
• ポイント・注意点：ブラシの硬さが強すぎると管を傷める恐れがあるため、柔らかめのものを選ぶと安心です。

⑦ペットボトルを活用した簡易圧力洗浄

続けてご紹介するのは、ペットボトルを活用して簡易圧力洗浄をする方法です。

• 用意するもの：底を切り取ったペットボトル（2Lサイズ推奨）、手袋、水
• ステップ1：ペットボトルを排水口にぴったりはめ込み、栓をする
• ステップ2：ボトルを手で数回潰し、水圧をかけて詰まりを押し出す
• ステップ3：ボトルを離して水を流し、汚れが排出されたか確認
• ポイント・注意点：ペットボトルが滑ると効果が薄れるため、テープで固定する方法もあります。

⑧プロ（水道修理業者）へ依頼して根本解決

上記の方法を試してもキッチン排水溝（排水口）の水の流れを改善できない場合、原因が配管深部にある可能性があるため、水道修理業者に任せるのが安心です。水道業者に任せることで、高圧洗浄機や内視鏡カメラを使った診断で、管内の状態を正確に把握し根本から詰まりを除去することができます。また、アフターサポートや保証も受けられるため、再発リスクを抑えて確実に解決できます。

このように、軽度の詰まりは自分で解消できますが、複数の原因が絡む場合や配管トラブルが疑われるときは専門家に任せるのが最短ルートです。頻繁に詰まりが起こる方は、8つの方法を組み合わせたメンテナンスを習慣化すると詰まりにくくなるでしょう。

なお、もしも今現在、キッチン排水溝（排水口）の流れが悪かったり、悪臭にお困りの場合は、水道トラブル全般をスピーディーに解決可能な「水道テック」にお任せください。

キッチン排水溝の流れを悪くしないための予防策5選

キッチン排水溝の詰まりは、日々のちょっとした習慣で大幅にリスクを減らすことができます。

ここでは、手軽に実践でき、かつ効果が高い５つの予防策を深掘りして解説します。

食器や鍋の油をキッチンペーパー等で取り除いてから洗う

油汚れは排水管内で冷えて固まりやすく、一度こびりつくと重曹や洗剤だけでは完全に落としきれません。調理後、まずはキッチンペーパーや新聞紙で余分な油をしっかり拭き取りましょう。

特に揚げ物や炒め物をした鍋・フライパンは、ティッシュではなく厚手のペーパーを使うと吸油力が高まり、手間をかけずに油分を80～90％オフできます。そのあと、中性洗剤とぬるま湯（40～50℃）で洗うと、さらなる管内汚れの蓄積を防げます。

固形物は小さくてもキッチン排水溝に流さない

細かな野菜くずやコーヒーかす、パンくずなどは、多少小さくても排水管内で他の汚れと絡み合い、ねばり気のあるヘドロになる原因です。食器洗い時にはあらかじめシンクに落ちるゴミを手ですくい取り、生ゴミ用ボックスへ投入しましょう。

また、三角コーナーや小型の生ゴミバスケットをシンク横に常設し、料理中にサッと捨てられる環境を整えることがポイントです。

キッチン排水溝にゴミ受けネットを取り付ける

市販の「排水口ネット」には目の細かさや素材、耐久性にさまざまな種類があります。網目が細かすぎると、水流が弱くなることもあるため、約0.5～1mm程度のメッシュがおすすめ。シリコン製の深型ストレーナータイプなら、ゴミが捨てやすく、洗って繰り返し使えます。

なお、ネットに溜まったゴミは、毎日か2日に一度は必ず取り除き、ネット自体も月に一度、重曹＋酢で浸け置き洗いすると清潔さを保てます。

洗い物をするときお湯を使う（沸騰したお湯はNG）

油汚れを水だけで落とすのは難しく、冷水では管内にこびりつく油が増えがちです。ぬるま湯（40～50℃）を使うと、油汚れがやわらかくなり、洗剤の界面活性作用が高まって落としやすくなるため、管への付着を防げます。

また、家庭用給湯器からの60℃前後のお湯がちょうどよく、沸騰直後の100℃前後はゴムパッキンや配管を痛める恐れがあるので避けましょう。

週1回くらいのペースでパイプクリーナーを使う

定期的な薬剤メンテナンスは「詰まり予防の鉄板」です。酵素系（タンパク分解）とアルカリ系（油分解）の両タイプを交互に使うと、菌の耐性化を抑えつつ、あらゆる汚れにアプローチできます。

使用量は製品ラベルに従い、夜間に使って寝る前に流すと就寝中にしっかり分解が進み、朝の水流で完全に洗い流せます。手間は数分ですが、習慣化するとキッチン排水溝の詰まりトラブルを大幅に抑えられるようになるでしょう。

キッチン排水溝（排水口）の流れを改善するなら水道修理業者へ相談！

排水溝のトラブルは原因が複数重なることが多く、配管設備自体の劣化や地下にある排水桝の異常など、素人目では発見しにくいケースも少なくありません。水道修理の専門業者なら、高圧洗浄やカメラ診断で的確に原因を特定し、必要な部分だけを効率良く修理することができます。

また、作業後の保証やアフターケアも整っているため、再発リスクを大幅に抑えた長期的な解決が期待できます。時間と手間を節約しつつ、快適なキッチン環境へ一新したい方は、ぜひプロにご相談ください。

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