「洗面所にある排水口がつまってしまう原因は?」や「洗面所の排水口がつまったのを解消したいけれど、方法がわからない」などと考えたことがある人は多いのではないでしょうか。
洗面所の排水口はキッチンと同じほど「つまり」が発生しやすい箇所です。排水口がつまってしまうと、使用に支障をきたすだけでなく、水漏れの原因にもなりかねません。
そこでこの記事では、水漏れ修理のプロが初心者に向けて「洗面所の排水口のつまり」に関する原因や解消法などを分かりやすく解説します。
目次
洗面所の排水口がつまる原因
洗面所の排水口のつまりを解消するには「原因(なぜ詰まっているのか)」を理解する必要があります。
詰まりが起きる原因は、以下3つが代表的ですので覚えておきましょう。
- 髪の毛
- 石鹸カスや皮脂汚れ
- 異物
上記の原因について解説します。
髪の毛
洗面所の排水口で詰まりが起きる原因のひとつが「髪の毛」です。日々の使用のなかで排水口や排水管に流れた髪の毛が蓄積し、水の流れを塞ぐようにして詰まってしまいます。
髪の毛が長い女性がいる家庭や、子どもを含め洗面台を使う人が多い家族、さらには日常的に洗面所でシャワーを使用する機会が多い人ほど経験しやすいかもしれません。
石鹸カスや皮脂汚れ
「石鹸カスや皮脂汚れ」も洗面所の排水口がつまる原因です。これらは目に見えない程度の固形物ですが、油性であることから、排水口や排水管のなかで髪の毛などと結合するようにして蓄積していきます。
この結果、水の通り道を塞ぐようにして詰まりが起きる仕組みです。ほかにも、ヘアワックスや歯磨き粉、洗顔剤といった日常的に使用する油性の物が少しずつ蓄積する可能性があることを覚えておきましょう。
異物
洗面所の排水口が詰まる原因には「異物」もあります。具体的には、ヘアピン、ピアス、指輪、化粧品類の蓋、コットンパッド、ティッシュペーパーなど様々な物が挙げられます。
これらをうっかり落としてしまったというケースのほか、知らぬ間に子どもが何かを落としていたことで、詰まりが起きるまで気がつかないケースも考えられます。
洗面所の排水口のつまりを解消する方法
洗面所の排水口が詰まる原因を理解したうえで、つまりを解消する方法を知っておきましょう。
洗面所の排水口のつまりを解消する方法としては以下のようなものがあります。
- ワイヤーブラシ
- ラバーカップ
- ペットボトル
- 過炭酸ナトリウム
- パイプクリーナー
- 排水トラップの解体および清掃
- 水漏れ修理業者に依頼
それぞれ解説します。
ワイヤーブラシ
つまりを解消する代表的な方法が「ワイヤーブラシ」です。これは3~5メートル長のワイヤー先端にブラシが付いているもので、手が届かない排水口や排水管内部を清掃できます。
1,000円程度で入手できることや、原始的な方法ながら効果が高いといったことが特徴ですが、あくまでもワイヤーの長さに制限されること、そして固形物を完全に取り除ける訳ではないことに注意しましょう。
ラバーカップ
「ラバーカップ」も詰まりを解消する方法としておすすめです。一般的には「すっぽん」と呼ばれることが多く、圧力の変化を利用して排水口や排水管内部の異物を動かします。
原始的な方法ながら効果が高いこと、そして低コストで済むメリットがある一方、詰まりの原因が固形物だと解消されにくいことがデメリットです。(洗面所の詰まりは固形物が原因であることが多い)
ペットボトル
詰まりを解消する方法として「ペットボトル」もあります。これはラバーカップの代替としてできる方法で、ラバーカップ同様に圧力の変化によって異物を動かして詰まりを解消します。
逆さにしたペットボトルを排水口に密着させ、ペットボトルを10回程度繰り返し押すようにして空気を送り、一気に引き抜きます。
最も手軽な方法と言えますが、排水口に密着させることが難しく、なかなかうまくできないかもしれないため、応急的な処置として試すべき方法と言えます。
過炭酸ナトリウム
「過炭酸ナトリウム」も詰まりを解消する方法です。これは過炭酸ナトリウムの弱アルカリ性の性質を利用した方法で、酸性である油汚れを落とすことのほか、環境にやさしい方法でもあります。
髪の毛や皮脂汚れが原因の軽度な詰まりであれば解消されるかもしれませんが、固形物が原因の場合は効果が期待できないでしょう。
パイプクリーナー
洗面所の排水口のつまりは「パイプクリーナー」も有効です。市販されているパイプフィニッシュやパイプハイターなどがよく知られています。
これらは薬剤によって詰まりの原因となる髪の毛や脂汚れを溶かして流す仕組みです。低コストや手軽さに長けている一方、製品による効果の差があること、そして使い方を誤ると配管を痛めるかもしれないことに注意しましょう。
排水トラップの解体および清掃
「排水トラップの解体および清掃」は、詰まりを根本的に解消する方法です。とりわけ、固形物が原因の詰まりに有用で、確実性が高い方法と言えるでしょう。
洗面台下にある排水トラップ(S字またはP字型)の脱着が自分で出来るのであれば、試すべき方法ですが、困難に感じる場合はおすすめできません。
水漏れ修理業者に依頼
洗面所の排水口のつまりを解消する方法には「水漏れ修理業者に依頼」もあります。自分で解消できない場合や、詰まりの原因が特定できない、さらには緊急性を要する場合などにおいて、第一選択肢になるでしょう。
プロ使用のパイプクリーナーやトーラー(業務用のワイヤーブラシ)、そして高圧洗浄機などを用いて、迅速かつ確実に詰まりを解消できます。
やってはいけない詰まり除去法
洗面所の排水口が詰まった際に、やってはいけない方法も合わせて覚えておきましょう。
- 熱湯
- 塩酸
- パイプクリーナーの不適切な使用
上記のNG法について解説します。
熱湯
「熱湯」を使って詰まり除去を試みることはNGです。理由は排水口や排水管の耐熱温度を超えて、破損する可能性があるためです。
「熱湯なら効きそう」と考えてしまいがちですが、60度を超えるようなお湯は使ってはいけません。
塩酸
詰まりを解消するために「塩酸」を使うことはNGです。理由は身体的な危険を伴うことや、排水口や排水管を破損させる可能性があるためです。
「異物を溶かせばいい」という理屈から、塩酸なら効果があると考えてしまうかもしれませんが、危険な行為ですので止めてください。
参考:日本ソーダ工業会,2006,安全な塩酸の取り扱い,P.3
パイプクリーナーの不適切な使用
「パイプクリーナーの不適切な使用」もNGです。具体的には、適正な使用時間を超えた放置、大量使用、そして複数の製品を混ぜるといったことが含まれます。
「長時間放置するほど効きそう」と考えがちですが、配管を痛めたり、かえって固形物が硬化したりする可能性があります。
洗面所の排水口がつまらないようにする対策法
洗面所の排水口で詰まりが起こらないようにするには、以下の対策を心がけましょう。
- ヘアキャッチャーを使う
- 定期的な清掃
それぞれ解説します。
ヘアキャッチャーを使う
洗面所の排水口で詰まりを予防するには「ヘアキャッチャーを使う」のがおすすめです。排水口や排水管が詰まる主な原因は、髪の毛や異物であることから、これらが排水口や排水管に流れ込まないようにするだけで詰まりを未然に防げます。
昨今では100円ショップなどで恒久的に使用できる物が販売されているため、排水口のサイズに見合った物を設置してみましょう。
定期的な清掃
「定期的な清掃」も心がけてください。最低でも週に1回は排水口周辺の異物を取り除いたり、ドロドロした汚れを綺麗にしたりするのが有効です。
洗面所の排水口で詰まってしまうのは「異物や汚れが蓄積する」ことが根本的な原因ですので、汚れなどが蓄積しないようにすることがポイントになります。
水漏れ修理業者に依頼した方がよいケース
洗面所の排水口のつまりは水漏れ修理業者に依頼した方がよいケースもあります。以下のような条件に該当する場合は、業者に依頼することをおすすめします。
- 自分でつまりを解消できない
- 市販パイプクリーナーでは効果がない
- つまりの原因が特定できない
上記について解説します。
自分でつまりを解消できない
「自分でつまりを解消できない」時は業者に依頼しましょう。例えば、ワイヤーブラシやパイプクリーナー等を使っても解消されないケースや、ラバーカップがうまく使えず効果がないといった時などです。
そもそも、詰まりの原因が自分で対処できる範疇を超えている可能性もあります。無理に自分で直そうとするよりも、業者に依頼した方が良いケースがあることを覚えておきましょう。
市販パイプクリーナーでは効果がない
「市販パイプクリーナーでは効果がない」場合も業者に依頼した方がよいかもしれません。洗面所における詰まりの原因の大半は、髪の毛や汚れとされています。
これらを溶解できる洗剤をもってしても解消されない場合は、自分で対処できる範疇を超えていると考え、早めにプロに依頼した方がよいでしょう。
つまりの原因が特定できない
「つまりの原因が特定できない」際も業者に依頼すべきです。排水口や排水管を掃除したり、パイプクリーナーを使ったりしても解消されない場合は、トーラーや高圧洗浄機でないと動かせないような物が詰まっているかもしれません。
配管が詰まってしまう心当たりがない時は、無理に色々試すよりも業者に依頼した方が賢明です。
つまり除去の費用相場
洗面所の排水口が詰まった場合、業者に依頼すると5,000円~50,000円が相場になります。価格に開きある理由は、詰まりを解消するために用いる手段が異なるためです。
業務用のパイプクリーナー、トーラー、さらには高圧洗浄機などの手段があり、詰まりの症状に合わせて使い分けます。
機材を用いた手段になると料金は高くなるでしょう。従って、まずは業者に原因を特定してもらってから、修理費用の見積もりに移行するのがおすすめです。(できれば複数の業者から見積もってもらうこと)
まとめ
洗面所の排水口のつまりは、ワイヤーブラシやパイプクリーナー、ラバーカップといった方法で解消できる可能性があります。
一方、固形物が詰まっている場合や、自分では対処できないほどに汚れが蓄積しているケースなどは業者に対応してもらわなければいけません。
原因に合わせた解決法が求められますので、不安な場合は業者に相談することをおすすめします。
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