一軒家の二階にお風呂が設置してある家屋にお住いの方もいると思います。例えば、一軒家を二世帯住宅用に設計したケースや、お風呂からの眺望を重視した、さらには一階の間取りを有効に使うために、あえて二階にお風呂を設置したなど、様々なケースが該当するでしょう。

このように、一軒家の二階にお風呂があるメリットを感じる人がいる一方、二階にお風呂があることは、メンテナンスが大変になりやすいデメリットが生じるほか、水漏れのリスクや被害が大きくなる可能性があるため、水漏れの予防や対処法を理解しておくしておくことが求められます。

そこでこの記事では「二階のお風呂からの水漏れ」について、水漏れ修理のプロが原因別の対処法などを分かりやすく解説します。

二階のお風呂で水漏れした場合に想定されるトラブル

一軒家の二階にあるお風呂で水漏れが起きた場合、以下のようなトラブルが想定されますので、一階にお風呂がある家屋とは異なる点として、よく理解しておくことをおすすめします。

• 一階にまで水漏れが伝わる

• 修理が困難

• 修理費用が高額になりがち

上記について解説します。

一階にまで水漏れが伝わる

一軒家の二階にお風呂がある場合、水漏れすると「一階にまで水漏れが伝わる」ことが最も大きなトラブルになります。

具体的には、二階のお風呂で水漏れが起きると、一階の天井にシミができたり、ぽたぽたと水が滴ってきたりするほか、水漏れがひどい時には、一階の家具などが水浸しになってしまうことが想定されます。

一階まで水が落ちてこなくとも、二階の床や一階の天井部分が腐ってしまい、木造住宅では最悪の場合抜け落ちてしまう可能性も否定できません。

一階にまで水漏れが伝わるということは、家屋全体の損害に及ぶほか、居住者の身の危険につながる可能性があることを理解しておきましょう。

修理が困難

「修理が困難」であることも二階にお風呂がある家屋でのトラブルになります。二階にお風呂がある場合、地中の水道管や下水管と、二階にあるお風呂を繋ぐ給排水管を連結させる必要があるため、水漏れの原因になりやすい連結部分が増えてしまいます。

また、給排水管そのものに長さが必要になるため、給排水管が劣化または損傷した場合の交換作業が容易ではありません。

このように、日常的に目にすることはない給排水管に不具合が生じた際の修理は、とても困難になるため、ひとたび水漏れが起きたら日常生活に大きな支障が及ぶ可能性があります。

修理費用が高額になりがち

二階にお風呂がある家屋で水漏れすると「修理費用が高額になりがち」ということも特有のトラブルと言えるでしょう。

例えば、二階のお風呂から地中の下水道管を結んでいる給排水管のどこで水漏れしているかを特定するための調査にもコストがかかるほか、給排水管の水漏れ箇所を修理するための作業も特別料金がかかります。

二階にお風呂があるということは、複雑な構造になり、なおかつ修理時の容易性に欠けるため、その分が修理費用に反映されると考えましょう。

二階のお風呂で水漏れする原因と対処法

一軒家の二階にあるお風呂で水漏れする原因は以下のようなことが考えられます。これらの原因を理解しておくことで、迅速な応急処置や原因の特定につながりますので、しっかり覚えておきましょう。

• 給排水管の老朽化

• 給排水管接続部の不具合

• お風呂の床下材の老朽化

• 浴槽の破損

• 住宅の構造

それぞれ解説します。

給排水管の老朽化

二階のお風呂で水漏れする原因として最も考えられるのが「給排水管の老朽化」です。水道管から二階のお風呂まで水を供給する給水管、そしてお風呂から下水道管をつないでいる排水管いずれかの配管が老朽化し、欠け、割れ、さらにはズレといった症状により水漏れする可能性があります。

給排水管の製品寿命は、ステンレス管やポリエチレン管であれば30～40年、硬質ポリ塩化ビニル管で20～25年とされているため、築20年超の家屋では注意した方がよいかもしれません。

点検口がない場合や、自分では対処できない場合は、水漏れ修理業者に修理を依頼する対処が必要です。

給排水管接続部の不具合

「給排水管接続部の不具合」も水漏れする原因のひとつです。お風呂が二階にあると、地中から二階までを複数の給排水管を連結するようにして繋ぐ場合があります。

この場合、連結部分から水漏れしてしまうかもしれません。地震や車が通行する際の揺れ、締め忘れ、さらには経年劣化による緩みなどの可能性が否定できず、視認できない分、警戒が必要と言えるでしょう。

給排水管まわりの作業は、水漏れ修理業者に対応してもらわなければならず、業者に相談する対処が必要です。

お風呂の床下材の老朽化

二階のお風呂から水漏れする原因には「お風呂の床下材の老朽化」も挙げられます。お風呂の床下には水漏れを防ぐことを目的にしたコーキング材や防水シートなどが使われており、これらが経年劣化や損傷してしまうことで水漏れする可能性があります。

このケースでは、一気に水漏れすることは考えにくいものの、じわじわと染み出るような水漏れが起こり、一階の天井や壁に出来たシミによって発覚することが多いでしょう。

コーキング材の再塗装はDIY経験者であれば対応できるかもしれませんが、根本的な修理となると水漏れ修理業者による対処が不可欠です。

浴槽の破損

「浴槽の破損」も二階のお風呂で水漏れする原因です。具体的には、浴槽本体のひび割れや欠けといったことが該当します。

お風呂の清掃時に浴槽が損傷するケースや、浴槽の新設または交換作業によって損傷することも考えられるため、見落としがちな原因として認識しておきましょう。

浴槽が破損している場合は、浴槽の交換が必要です。水漏れ修理業者または浴槽を設置した業者に相談してください。

住宅の構造

お風呂が二階にある家屋で水漏れする原因として「住宅の構造」も含まれます。例えば、木造住宅の場合、二階のお風呂から僅かな水漏れが生じた場合、長期間かけて木材に浸水し、それが床だけでなく、壁に伝わる可能性があります。

木造住宅の場合、鉄筋コンクリート造の家屋と比べて、水を堰き止めることができないため、家屋の基礎となる木材に浸水し、結果として下階に水漏れが伝わってしまう訳です。

まずは、水漏れ修理業者による点検を受け、リフォーム会社などと修繕する対処が必要になるでしょう。

水漏れが起きた時の応急処置

二階のお風呂で水漏れが起きた場合、以下の応急処置を心がけてください。

• 止水栓または元栓を閉める

• 水漏れ箇所を特定する

• 水漏れの原因を特定する

• 養生する

• 水漏れ修理業者に点検および修理を依頼する

上記について解説します。

止水栓または元栓を閉める

まずは「止水栓または元栓を閉める」ようにしましょう。とくに、水漏れ箇所や原因が特定できていない段階では、一旦水の供給を止めるのが安全です。

応急処置として、お風呂の蛇口やシャワーへ水を供給している配管の途中にある止水栓、または、水道メーター付近にある元栓を閉めることをおすすめします。

水漏れ箇所を特定する

次に「水漏れ箇所を特定する」ようにしましょう。簡単に言うと「どこから水漏れしているか」を把握することです。

具体的には、蛇口やシャワー、浴槽、そして排水口などが該当しますが、壁や床下に設置されている給排水管などは視認しにくいかもしれません。

水漏れの原因を特定する

「水漏れの原因を特定する」ことも忘れてはいけません。なぜなら、迅速な修理につながることや、修理費用の目途がつきやすいためです。

水漏れ箇所において「なぜ水漏れしているか」を理解することが重要で、破損や緩み、部品の紛失など、様々な原因が考えられます。

養生する

次に「養生する」ようにしましょう。具体的には、水漏れ箇所にタオルや雑巾、さらにはシートを敷くなどし、水漏れが進行しないようにしてください。

水漏れ修理業者に点検および修理を依頼する

最後に「水漏れ修理業者に点検および修理を依頼する」ことが大切です。二階のお風呂で水漏れするケースは、水漏れ修理を専門とするプロでないと対処できないことがほとんどです。

プロに原因の特定や修理を依頼しない限り修繕できないと考え、できるだけ早い段階で水漏れ修理業者に相談するようにしてください。

二階のお風呂で水漏れしたら水漏れ修理業者に相談しよう

一軒家の二階にあるお風呂で水漏れした場合は、素人では修理できないと考え、速やかに水漏れ修理業者に相談してください。

水漏れは放置していても直りません。水漏れが疑われる時点ですぐに対処することが水漏れ被害を最小限に抑えるのにつながります。

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二階のお風呂で水漏れした場合の修理費用

二階にあるお風呂で水漏れした場合、修理費用は作業内容に応じて以下が目安になります。

• 配管点検および交換：15,000円～

• 浴槽交換：200,000円～400,000円

• お風呂の床材交換：50,000円～100,000円

二階のお風呂で水漏れした場合、症状によっては天井や床、そして配管などの修理が想定されるため、高額になると考えましょう。

水漏れ修理業者を選ぶ際のポイント

水漏れ修理業者を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてください。業者は数が多いだけでなく、ぼったくりを働く業者も含まれていますので、緊急時であっても慎重さが求められます。

• 地元の業者を利用する

• 実績が豊富な業者かを確認する

• 最低でも3社から相見積もりをとる

水漏れ修理業者を選ぶ際は、迅速に対応してくれやすい地元の業者を優先的に利用し、その業者の実績をウェブサイト等で確認しましょう。

また、同様の条件で最低でも3社を選び、同じ条件で相見積もりをとるのがおすすめです。相見積もりをとることで、修理にかかる最低料金と適正価格が把握できますので、早々に1社だけで判断しないことが大切です。

まとめ

一軒家の二階にあるお風呂で水漏れすると、一階に水漏れが伝わってしまいやすいだけでなく、修理にかかる費用や工期の負担が大きくなってしまいます。

このような事情から、適切な価格で確実に修理してくれる水漏れ修理業者を選ぶことが大切になるので、この記事で紹介した内容を参考にしてください。

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